インターネット上のトラブルを放置しておくと、どうなるのでしょうか。ここではFC2で誹謗中傷を受けた場合の対策について紹介しています。被害を最小限に抑えるためには、素早い対策が鍵になってきます。悪意を持った相手には遠慮することなく、必要に応じて法的に対処していくのが得策です。
FC2の誹謗中傷に対する解決法
人気ブログのFC2で誹謗中傷を受けたときは、早めの対応が鍵になります。インターネットトラブルは放置するほど問題に直結しますので、まずはFC2に異議申立をしてみるのが得策です。対応してもらえれば該当する箇所は削除されるのです。
FC2で誹謗中傷を受けた場合
インターネットは便利なものですが、便利ゆえのデメリットもあります。予期せぬトラブルに巻き込まれることがあり、FC2を利用している人も誹謗中傷に悩んでいるケースが多々見られています。FC2はチャットや掲示板、ホームページ作成などの便利な機能を有しており、ブログも根強い人気です。ブログは無料で開設できる日記であり、誰でも自由に情報発信ができるのが魅力です。その反面、誹謗中傷のターゲットになって困っている人も少なくありません。特に誹謗中傷を受けて困るのは、会社経営・自営業者などでしょう。
人気のブログサービスであるFC2は訪問者が多く、誹謗中傷をされると重大な被害につながるケースがあります。被害を拡散させないためにはいち早い対策が必要になり、まずは対象記事を削除してもらう処置が重要です。早めに対処をして拡散させないことが、自信の信用失墜を抑えるためのコツとなります。ブログは匿名で投稿することが可能ですが、実名で利用している人は誹謗中傷を受けることによる社会的影響は大きくなるでしょう。そうなる前に適切な対策を実施し、情報が大勢の目に触れる状況を解消していく必要があります。
初めにやるべき対策方法を紹介
FC2ブログで誹謗中傷を受けたときは、最初にFC2に異議申立をします。専用の異議申立フォームがありますので、ここで名前や住所・メールアドレスなどの個人情報を入力・送信してください。法人の場合は組織名や担当者名なども入力する必要があります。異議申立では被害状況や具体的な内容、該当URLや問題箇所なども入力します。そして削除依頼をする理由を明記しますが、これらの内容はなるべく具体的に記載するのが好ましいです。営業妨害に該当する、金銭的な被害を被っている、などのトラブルが発生している場合は明記してください。
異議申立に対するFC2の対応ですが、決してよくはないと言われています。具体的には応じてくれないことが多く、相手をしてもらえないケースが多々あります。ただ悪意のある内容に対して信ぴょう性がない、または立証が困難といった場合は対応してくれることがあるのです。削除のための審査は厳格に設定されていますが、10日以内に削除されたという人もいます。最初から無理だと諦めずに、まずは手続きをしてみるのが好ましいです。この方法は費用が発生しませんから、申立者には何のデメリットもありません。
裁判所に仮申立をする方法を
FC2に申立をしても動いてくれない場合は、裁判による仮申立という方法が効果的です。裁判所から命令を出してもらえば、相手は削除に応じるしかなくなります。ただFC2の本社はアメリカにあるので、対応に時間を要することは考慮しておく必要があります。
裁判所を利用した解決法を実行
FC2に誹謗中傷の削除依頼を出しても、対応してくれないケースは少なくありません。投稿内容が削除されない場合は、裁判所に仮申立をする手続きが効果的です。FC2側としては誹謗中傷の投稿者と削除依頼者のどちらの言い分が正しいのか明確に判断できない場合があります。そのため自社の判断で対応すれば、プライバシーの問題に接触する可能性があると考えるわけです。それゆえ裁判を通した方法を実行しなければ、相手が動かない可能性が高いのです。仮申立をして裁判所からFC2に削除命令を出してもらえば、スムーズに削除に応じるでしょう。
仮申立をする場合は弁護士に依頼するのが得策です。法的な手続きになりますので、専門家に任せるのが一番です。手続きを有利に進めるための証拠集めや主張をしっかりと行ってくれるので、記事を削除できる可能性が高くなります。FC2に対して申立をしても答弁書の提出、期日への出頭などに応じないケースが少なくありません。FC2が対応してくれない場合は、法的に解決するしかないのです。インターネット関連のトラブルを放置すると、ますます状況が悪化していくことが多いので注意してください。
手続きが迅速に進行しない可能性
FC2は日本で人気のインターネットサービスですが、本社はアメリカにあります。それゆえ日本から削除依頼を出しても、対応してもらえる確率が低いわけです。だからと言って放置しておくと、SNSなどの他媒体に情報が拡散してしまう可能性があります。悪意のある相手の中には、積極的に情報を広げようと必死になっている人もいます。もしFacebookやTwitterなどに拡散されると、加速度的に情報が広がっていくので注意しましょう。人間はよい情報よりも悪い情報を信用する性質があります。第三者によって広がった情報をリセットするのは非常に困難です。
FC2サービス以外で情報が拡散された場合は、FC2には責任はありません。拡散させた第三者に責任を問おうにも、人数が多くなれば現実的に難しいでしょう。インターネットは便利である反面、こうしたリスクを抱えています。身に覚えのない誹謗中傷をされた場合は、FC2のサービス内で解決させるのが得策です。誹謗中傷の該当記事を大勢の訪問者が目にすれば、自身の社会的信用にも関わってきます。特に商品やサービスを提供する企業や自営業者などは注意する必要があります。
証拠を確保してから対策を
インターネットのトラブルが原因で損害を受けた場合、発信者に対して損害賠償請求をすることができます。そのときは同時に発信者情報開示請求をして、相手の個人情報を取得する必要があります。スムーズな申立をするためにも、証拠はしっかりと確保しておくことが大切です。
損害賠償請求を検討してみる
インターネットトラブルで最も怖いのは、悪意のある投稿によって損害を受けてしまう場合でしょう。身に覚えのない誹謗中傷によって会社の売上が減少したという話はよくあります。ひとたび失墜した名誉を回復させるのは簡単ではありません。だからこそ問題が深刻化する前に対応する必要があるのです。もし金銭的なデメリットが発生した場合は、損害賠償請求も検討しましょう。誹謗中傷記事に対して名誉毀損の不法行為であることを立証する必要がありますが、業務妨害に該当する場合は真実であっても損害賠償請求ができる場合があります。例えば会社名を明記された上で、商品に虫が混入していたなどの投稿です。
損害賠償請求を検討している場合は、該当箇所を証拠として残しておく必要があります。印刷または写真撮影をしておくのが好ましいです。いざというときは証拠のあるほうが勝つので、削除依頼をする前に証拠を確保してください。そうすることで相手に言い逃れをできないようにします。誹謗中傷をする相手の中には平気で嘘をつく人が大勢います。加害者にもかかわらず被害者として訴えかけてくるケースもあるほどです。だからこそ証拠を明確に残しておく必要があるのです。証拠を残す前にブログ記事が削除されたり、アカウント停止になったりした場合は、証拠を得ることができなくなります。証拠集めは迅速に行って、それから対応するようにしてください。
発信者情報開示の必要性
裁判所に仮処分の申立をするときは、発信者情報開示も同時にする必要があります。これは相手の身元を特定するために必要なもので、記事の投稿日やIPアドレスなどを入手できます。そこから相手の氏名や住所、電話番号・アドレスなどを把握できるのです。匿名の投稿者の正体がつかめない状態では、損害賠償請求ができるはずがありません。発信者情報開示の申立から裁判終了までには、4~8ヶ月はかかると考えてください。最近は裁判にかかる期間が短くなってきた傾向がありますが、まだまだ数ヶ月は要するのが現実です。
裁判所への申立の手続きは弁護士に任せるのが普通です。自身で法的手続きをするのは容易ではなく、多くの時間と手間を要することになります。日々の生活にも影響してきますから、弁護士に依頼するのが得策です。インターネットのトラブルは大きな社会的失墜につながる可能性があるため、対策は先延ばししないようにしましょう。誹謗中傷が原因でブログが炎上してしまうと、それに乗じて誹謗中傷をする人が何人も出てくるケースがあります。そうなれば問題解決により多くの時間とお金が必要になるため、初期の段階での対策が必要になるのです。
法律を駆使して問題解決を
FC2の誹謗中傷トラブルに対抗するためには、プロバイダ責任制限法が役立ちます。発信者の情報開示をすることで、損害賠償請求が可能になるのです。そのためには弁護士に依頼したり、法務局に相談したりする方法がおすすめです。
プロバイダ責任制限法の活用を
FC2に誹謗中傷記事への対応の申立をしても、対応してくれないケースが多々あります。そのような場合に役立つのがプロバイダ責任制限法で、名誉毀損や著作権侵害、プライバシー侵害といったインターネットトラブルの解決を迅速にするために誕生しました。FC2運営者などのプロバイダに、誹謗中傷をした投稿者の損害賠償の責任範囲を明確にするのが目的です。プロバイダ責任制限法を活用すれば、誹謗中傷をした人物に対して損害賠償請求ができます。
インターネットのトラブルは早期解決するのが基本で、解決まで長引くほど経済的損失が大きくなります。被害が広がるほど問題解決に多くの時間と費用が必要になるのです。近年は芸能人が誹謗中傷に対して積極的に対処するケースが増えてきており、一般の人たちにも損害賠償請求ができることが認知されてきました。ただし何も対策をしなければ該当記事は削除されませんし、名誉の回復もできません。プロバイダ責任制限法を活用し、損害賠償請求と発信者情報開示を同時に実行する必要があります。これらの手続きは複雑ですが、弁護士に任せれば面倒なことはすべて代行してくれます。
法務局に相談する方法もある
以前はFC2などのインターネット上で誹謗中傷を受けても、放置している人が大勢いました。損害賠償請求をできること自体を知らない人が多かったのです。現在は損害賠償請求ができる事実を知る人が増えてきましたが、弁護士費用がかかること、誹謗中傷をした相手からの仕返しが怖いこと、などを原因に躊躇している人はいます。こうした場合は法務局に相談し、具体的な解決策を受けるという方法もあります。法務局は行政機関のひとつであり、無料で相談に応じてくれるのです。法律支援や国の争訟の事務処理などを担当しており、誹謗中傷対策のアドバイスもしています。
具体的には削除依頼における人権侵害情報のアドバイス、FC2へ削除要請の代行、プロバイダへ記事削除要請の代行などです。法務局は国の機関ですから、安心して利用することができます。誹謗中傷のトラブルを減らすためには、インターネットによるトラブルを放置しないのがコツです。誹謗中傷をした相手に対して個人的にやり取りをしても、相手が逆上してくるケースがあります。売り言葉に買い言葉となって自体は泥沼化する可能性もあるでしょう。やはり最終的には法的な手続きによって解決していくのがベストです。
まとめ
FC2で誹謗中傷を受けて困っているという人は多いです。誹謗中傷の怖いところは、放置しておくと情報がさらに拡散していくことです。問題を早期解決させるためには、弁護士や法務局の力を借りるのが得策でしょう。FC2に申立をして状況が進展しない場合は、法的な手続きを検討する必要があります。